国内企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)
取り組みに関する調査結果を発表


2018年8月28日
IDC Japan株式会社
 ·  国内企業において、DXは9割以上の場合において企業戦略と連携して実施されている。特にDXの取り組みが他社に比べて進んでいる企業では、その連携が強い
 ·  DX実践の優先事項/目的として最も多かったのがデータの資本化/収益化で、回答比率は5割を超す。データ活用が国内企業の関心事
 ·  グローバルな調査結果と比べると、国内企業は世界平均よりもDXにおける課題認識が低い、KPI(主要業務評価指標)と日常業務との結びつきが弱いなどの傾向がみられた

IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役社長:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、国内企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みに関する調査結果を発表しました。本調査は、世界27か国のビジネスリーダーを対象にしたグローバルな調査の一環として行われたものです。これによるとDXに取り組む国内企業は、企業戦略との連携を進め、データの収益化を目指す姿勢が強いことがわかりました。


本調査は2018年5~6月に、DXに取り組んでいる企業に勤務する国内および世界のビジネスリーダーに対して行われたもので、サンプルサイズは国内が150、国内を含めた世界が1,987です。調査内容は、DXの進捗状況、推進組織/体制/課題、KPI設定など多岐にわたっています。このうちDXと企業戦略との連携について聞いた質問では、国内企業の実に98.7%が何らかの形で両者の連携を保っていることがわかりました。連携の仕方については、部分的/短期的な連携にとどまっているとする回答比率が、全体的/長期的な連携を保っているとした回答を上回りましたが、他社に比べてDXの取り組みが進んでいると考えている企業では、DXと企業戦略がより全体的/長期的な形で結び付いている傾向が見られます。DXの先進企業では、DXとビジネスが一体化していることがわかる結果となりました。


また、国内企業がDXを進める際に優先事項としていることを聞いた質問に対しては、「データの資本化/収益化」が52.7%と最も高くなりました。昨今、ビッグデータやAI(人工知能)といったデータ活用のための技術が大きな進歩を見せていること、それに伴い企業間でデータを中心とした提携の動きが広がっていることなどを背景に、「DXとはデータを活用したビジネスを行うこと」という認識が広まりつつあることが垣間見える結果となりました。


一方、これらの結果は世界の調査結果とは若干異なる傾向が見られることもわかりました。たとえば上記の「DXを進める際の優先事項」についての回答比率では、世界の企業は、業務の卓越性や顧客体験への回答も、データの資本化/収益化と同等かそれを上回る結果となり、DX実施の目的の多様化がうかがえます。また、DXのKPIの利用方法を聞いた質問では、国内企業が主に従業員の動機づけや社内外への公開といったハイレベルなものにとどまっている一方、世界の企業では四半期ごとや月ごとの業績レビューに使うといった回答が多く、DXを日々の業務と連動させる傾向が強いことがわかりました。


国内企業のDXへの取り組みは進んでいると考えられるものの、世界の企業の動向と比べると取り組みの優先事項が特定の領域に偏る、DXと企業戦略とは連携しているものの実際のオペレーションとの関連性が弱い(DXと日常業務とが連携していない)といった傾向も見られます。これらのことは、DXが一時的な流行で終わってしまい、真に国内企業の変革に結びつかない結果を招く可能性もはらんでいます。IDC Japan リサーチバイスプレジデントの寄藤 幸治は「『課題先進国』といわれる日本の企業はDXを真剣にとらえ、その成否が今後の企業の成長だけでなく生き残りすらを大きく左右するものと考えなくてはならない。そのためには、企業戦略、事業戦略/戦術、日々の業務など企業のあらゆる活動の中にDXが埋め込まれているような体制を構築していくべきである」と述べています。


今回の発表はIDCが発行したレポート「2018年 国内企業のデジタルトランスフォーメーション動向調査」(JPJ43724318)にその詳細が報告されています。本レポートでは、DXを実践している国内および世界の企業におけるアンケート調査の結果が紹介されています。



(※詳細については へお問い合わせ下さい。)


レポート概要はこちら    2018年 国内企業のデジタルトランスフォーメーション動向調査



<参考資料>

国内および世界企業における「DXの優先事項」

問: あなたの会社は、デジタル変革(DX)のビジョンや戦略、ロードマップに基づき、どのようなことを優先していますか? 該当する項目をすべて選択してください。

国内および世界企業における「DXの優先事項」
Note: 複数回答
Source: IDC Japan, 8/2018

 

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