国内個人ユーザー向けコネクテッドビークル(つながる車)関連サービスの顧客価値分析結果を発表


2018年8月15日
IDC Japan株式会社
 ·  「安全性/安心感」を訴求するコネクテッドビークル関連サービスの付加価値化が、自動車メーカーにとってサービス収益化への近道
 ·  「効率性/快適性」を訴求するサービス領域では、明確なターゲット顧客層を設定したパーソナルアシスタントサービスの展開が収益機会を高める
 ·  ITサプライヤーは「故障予知」といった、ユーザーの価値認識レベルが高く、かつ自動車メーカーが開発途上のソリューション提案による収益貢献シナリオを探るべき

IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役社長:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、コネクテッドビークル関連サービスについての調査結果を発表しました。同調査は、自動車が車外のネットワークと移動体通信でつながることで実現されるサービスとして、「安全性/安心感」や、「効率性/快適性」を訴求する「効率の良い移動サポート」「インフォテイメント」など6つのコネクテッドビークル関連サービスに対する、国内の個人ユーザーの顧客価値を分析したものです。


コネクテッドビークル市場に参画する自動車メーカーや、金融、飲食/宿泊/娯楽関連などのさまざまなサービス事業者の最終的な目的は、コネクテッドビークルならではのサービスを生み出しユーザーに提供することによる収益の追求にあります。そこで上記の調査においては、個人ユーザーの個々のコネクテッドビークル関連サービスに対する有償契約意向(需要レベル)とサービスの価格イメージを尋ね、回答結果に基づくPSM分析(※)からサービスの「最適価格」(価値認識レベル)を算出し、顧客価値分析を行いました。


今回の調査から、「安全性/安心感」を訴求する「運転上の安全/安心サポート」「車両診断/通知」サービスにおいては、ユーザーの需要レベル、価値認識レベル共に高いことが分かりました。一方、「効率性/快適性」を訴求するサービスにおいては、「生活関連作業サポート」と「仕事関連作業サポート」サービスについて、需要レベルが低いにも関わらず、価値認識レベルは高いことが分かりました。特に、通常オフィスや家庭でインターネットを活用して行う仕事を車中で効率良く行える環境を提供する「仕事関連作業サポート」サービスでは、高価格車購入層における価値認識が6つのサービスの中で最も高く、プライベートな時間に仕事をこなすハイグレード車所有層がターゲットになると考えられます。たとえば運転者が運転中に予定されている会議への参加が難しくなると認識したとき、サービスシステムがその場で会議相手に新たな候補となる日程を打診、設定を行うといったパーソナルアシスタントサービスによる収益機会が期待されます。


本調査における顧客価値分析から、「安全性/安心感」を訴求するサービスを付加価値化することが、自動車メーカーを中心とするサービス事業者にとっての収益化への近道と理解されます。他方、「効率性/快適性」を訴求するサービス領域においては、明確なターゲット顧客層を設定したパーソナルアシスタントサービスの展開が収益機会を高めると考えられます。IDC Japan コミュニケーションズ リサーチマネージャーである敷田 康は「ITサプライヤーは「安全性/安心感」領域を中心とするユーザーの価値認識レベルの高いサービスの進化の方向性を見定め、たとえば車両診断を発展させた「故障予知」や、オペレーターという「人間によるコミュニケーション」をAIシステムによって強化したヘルプサービスといった、自動車メーカーが未着手あるいは開発途上のソリューション提案による自動車メーカーに対する収益貢献シナリオを探るべきである」と述べています。


今回の発表はIDCが発行したレポート「2018年 国内コネクテッドビークル市場動向分析(個人ユーザー市場編):ITサプライヤーの事業機会の広がり」(JPJ42848718)にその詳細が報告されています。本レポートでは、個人ユーザーが車の所有者となる場合のコネクテッドビークル関連サービスに関わるITサプライヤーの事業機会の広がりを考察しています。


※PSM(Price Sensitivity Measurement:価格感度測定法)分析は、新製品/サービスの市場導入価格や、既存製品/サービスの改定価格を設定する際に用いられる分析手法で、調査対象者への価格に関する4つの設問に対する回答データの分析から、「上限価格」「下限価格」「最適価格」「妥協価格」を導出する。上記調査では「最適価格」について分析しています。



(※詳細については へお問い合わせ下さい。)


レポート概要はこちら   2018年 国内コネクテッドビークル市場動向分析(個人ユーザー市場編):ITサプライヤーの事業機会の広がり



<参考資料>

コネクテッドビークル関連サービスに対する個人ユーザーの需要と価値認識
コネクテッドビークル関連サービスに対する個人ユーザーの需要と価値認識
Notes:

事前調査で、家庭の所有車について「月に数回以上運転する」かつ「コネクテッドビークルに興味があり、購入/利用を検討する」と回答した人が対象
以下は各サービスにおける回答者のサンプルサイズ
運転上の安全/安心サポート n = 171
効率の良い移動サポート n = 136
車両診断/通知 n = 112
インフォテイメント n = 70
仕事関連作業サポート n = 55
生活関連作業サポート n = 47
Source: IDC Japan, 8/2018

 

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