2017年 国内インクジェットプリンター/MFP市場実績を発表


2018年4月26日
IDC Japan株式会社
 ·  2017年の国内インクジェット製品の総出荷台数は前年比1.5%減の436万3,000台
 ·  ビジネスインクジェットが2017年の総出荷台数に占める割合は10.0%で2016年の10.2%とほぼ同じ
 ·  出荷台数シェア第1位はエプソン。第2位はキヤノン、第3位にブラザーが続く

IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役社長:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、2017年の国内インクジェット市場実績を発表しました。これによると、国内のインクジェット製品の総出荷台数は、前年比1.5%減の436万3,000台となりました(*1)。インクジェット製品の年間総出荷台数は2013年以降5年連続で減少しています。


2017年のインクジェット製品の総出荷台数の内訳は、インクジェットプリンター(単機能製品)が前年比3.0%減の62万台、インクジェットMFP(インクジェットプリンターとコピーやスキャナを一体化した製品)が前年比1.3%減の374万台でした。インクジェット製品には、コンシューマー向けとビジネス向けの製品があり、2017年にはコンシューマー向けの製品の出荷台数は総出荷台数の90.0%(2016年は89.8%)を占めました。ビジネス向けインクジェット製品の出荷台数は2016年には前年より増加していましたが、2017年は43万7,000台で前年より3.5%減少しました。


コンシューマー向けのインクジェット製品の主要な印刷用途のひとつは年賀状です。IDCが行った調査「2018年 国内プリント環境エンドユーザー調査:デジタルネイティブ世代のプリント意識」(JPJ42849018)では、20歳~69歳の回答者の半数以上(52.3%)が主要な印刷用途は年賀状と回答しています。しかし、「IDC Survey Spotlight:2018年 国内プリント環境エンドユーザー調査-デジタルネイティブ世代のプリント意識」(JPJ43018718)では、2019年以降の年賀状送付枚数については、デジタルネイティブ世代(20歳~35歳)を含む全ての世代で無くなる/減ると考えている回答者の比率が高くなっています。一方、デジタルネイティブ世代のうち、特に20代前半の回答者は今後送付枚数が増加すると考えている割合が他の世代よりも高い結果となりました。そのため、コンシューマー市場におけるインクジェット製品の出荷台数は今後も減少を続けるものの、ある程度の台数で下げ止まるのではないかと考えています。


ビジネス向けインクジェット製品では、低印刷コスト、印刷速度などをアピールして、インクジェットによるビジネス文書のプリントの提案が行われましたが、2017年にはビジネスインクジェット製品はマイナス成長に転じました。ほとんどの事業所ではすでにプリンターやMFPを所有しており、消費電力や印刷コストの低さだけでは、すぐに新しい製品を導入することにはつながらなかったとみられます。また、オフィスで主に使用されているレーザー機器市場では2014年以降マイナス成長が続いており、オフィス市場におけるプリンターやMFPが減少傾向にあることも影響しているとみられます。IDCではビジネスインクジェット製品のベンダーは、インクジェットは低消費電力やシンプルな構造のためメンテナンスが容易といった特徴を訴求するなど、今までとは異なるマーケティング活動を行うことが必要だと考えています。


インクジェット製品のカンパニー別出荷台数シェアでは、エプソンが首位、2位がキヤノン、3位がブラザーとなり、2016年と変化はありませんでした。出荷台数シェアの前年比では、エプソンが0.8ポイントシェアを落としたのに対し、キヤノンが0.4ポイントシェアを伸ばしました。3位のブラザーは2016年と同じでした。


IDC Japan イメージング, プリンティング&ドキュメントソリューション リサーチマネージャーの三谷 智子は「インクジェット製品総出荷台数の9割を占めるコンシューマー製品市場では、ベンダーは、今後減少すると考えられる年賀状に代わる印刷需要を創出することが急務である。そのためには、例えば、印刷物の一覧性や携帯のし易さ、写真の確実な保存といった紙の優位性を訴求していくことが必要となる」と述べています。



(*1)最大用紙サイズA4判以上のインクジェットプリンター、MFPが対象。



(※詳細については へお問い合わせ下さい。)




<参考資料>

図1: 国内コンシューマーインクジェットとビジネスインクジェット製品の年間出荷台数の推移2013~2017年
図1: 国内コンシューマーインクジェットとビジネスインクジェット製品の年間出荷台数の推移2013~2017年
Source: IDC Japan, 4/2018

 

 

図2: 国内インクジェット製品の2017年カンパニー別出荷台数シェア
図2: 国内インクジェット製品の2017年カンパニー別出荷台数シェア
Note:
「カンパニー」とは、IDCの調査レポート期間において、期間内に発生した買収・統合の結果を反映する財務・法務的な企業ないし企業グループを指します。IDCではあたかもこの企業グループが過去全ての調査期間に渡って存在していたかのごとく取り扱います。こうすることで、買収・統合前後の成長率などのトレンド分析が簡単、明瞭になります。なお、カンパニーにはOwnershipが含まれますが、持ち株会社のように実質的に事業を行っていない会社は、除外します。
Source: IDC Japan, 4/2018

 

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