2017年第4四半期および2017年 世界および国内ウェアラブルデバイス市場規模を発表


2018年3月15日
IDC Japan株式会社
 ·  2017年第4四半期のウェアラブルデバイス世界出荷台数は前年同期比7.7%増の3,795万台
 ·  アップルが第4四半期、2017年通年共にトップ
 ·  2017年第4四半期の国内市場は前年同期比3.8%増。プラス成長は2016年第1四半期以来

IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1-13-5、代表取締役社長:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、2017年第4四半期(10月~12月)および2017年通年(1月~12月)のウェアラブルデバイスの世界および国内における出荷台数を発表しました。


IDCが発行する「Worldwide Quarterly Wearable Device Tracker」のデータに基づくと、2017年第4四半期の世界のウェアラブルデバイス出荷台数は、前年同期比7.7%増の3,795万台となりました。ベーシックウェアラブル(サードパーティー製アプリをインストールできないもの)が前年同期比6.0%減と前四半期からの前年同期比割れが続く一方、Apple WatchやAndroid Wear などを搭載するスマートウェアラブルデバイスが前年同期比46.8%増となり、その結果アップルがXiaomiやFitbitを上回り、本四半期では1位となりました。また、2017年通年での合計出荷台数は1億1,539万台となり前年比10.3%の成長でした。


「2017年の対前年成長率は10.3%だが、これは2016年の同27.3%から著しく低下している」と米国IDCのウェアラブルデバイスチーム リサーチマネージャーのレイモン・リャマスは述べています。これに続けて、「成長率の鈍化は市場に対する関心が薄れてきたためではなく、むしろその逆というべきだろう。古いラインアップに頼っていた数多くのベンダーが市場から撤退した一方で、多くのスタートアップ企業を含む、市場でなおも活動を続けるベンダーはラインアップを新たな製品で置き換えただけではなく、デバイスや機能、そしてサービスを統合した形のウェアラブルデバイスを人々の生活に投入している。この方向がより進むことで、次世代のウェアラブルデバイスは2016年に我々が目にしたデバイスがすっかり時代遅れのものであるように見せてしまうだろう」と述べています。


また、ウェアラブル市場のトップに躍り出たアップルに関し、レイモン・リャマスは「スマートウォッチに対する関心は高まり続けており、アップルはその需要を捉えるのに適した立ち位置にいる」と付け加えています。また、「ここ最近、ユーザーの嗜好はより洗練されてきているが、アップルはこれに応える形で携帯電話接続やマルチメディアストリーミングの機能を訴求した。アップルがこれらのアプローチをどのように続けるのか、また競合がどのようにアップルへのキャッチアップを行うのかが注目される」と述べています。


「個々の製品の価格は徐々に下がっているが、消費者の好みはより洗練されたデバイス、より知名度の高いブランドにシフトしている。これはウェアラブル市場の製品平均単価が2016年以来高い上昇を続けていることからも裏付けられることである」と米国IDC Mobile Device Tracker シニアリサーチアナリストのジテシュ・ウブラニは述べています。そして「追加のアプリやサービスを販売するという可能性を得ることで、ウェアラブルデバイスの市場はブランドホルダーやサービスプロバイダーにとってますます有利な市場になっていくだろう」と述べています。


Worldwide Quarterly Wearable Device Trackerでは、日本国内のウェアラブルデバイス出荷台数についても公表しています。同Trackerの2017年第4四半期データによると、日本国内のウェアラブルデバイス出荷台数は合計で24万2千台となり、前年同期比3.8%増となりました。日本国内での出荷が前年同期比で増加に転じたのは、2016年第1四半期以来のことです。


「減少が続いていたリストバンド型に代わって腕時計型がウェアラブル市場の主役となる構図が安定すると同時に、リストバンド型も法人向けへの市場開拓が進んだことで、市場は久しぶりのプラスに転じた」とIDC Japan PC, 携帯端末&クライアントソリューション シニアマーケットアナリストの菅原啓はコメントしています。さらに「ただし、市場の出荷動向は上位数社が握る状況に大きな変化はなく、特に腕時計型で強いブランド力を持つ時計メーカーの積極的参入など、市場の活性化が望まれる」と述べています。


トップ5カンパニーの動向
アップルはベーシックタイプのウェアラブルデバイスのユーザーがスマートタイプに移行する時宜を上手く捉えたと言えます。Series 3の単体通話機能は、スマートフォンを手元に置く必要がないという利便性だけをとってみても、多くのユーザーに歓迎されました。アップルは今期800万台の出荷を達成することで競合を引き離し、ウェアラブル市場でリーダー的地位を確立することができました。


FitbitはスマートウォッチIonicの幅広い層に対する販売とプロモーションを行うと同時に、Fitbit OSプラットフォームに向けての継続的なアプリの開発を行い、2017年第4四半期も変革を続けました。これと並行して同社はDexcomやUnited Healthcareとのパートナーシップ、FDAの事前認定プログラムや国立衛生研究所の精密医学研究プログラムへの参加など、医療分野の幅を広げるためにアクセルを踏み込みました。フィットネストラッカーの豊富な選択肢を基礎にして、同社は今やデバイスとデジタルヘルスケアに関する好循環を築き上げています。


Xiaomiは出荷台数がわずかに減少しました。依然として出荷の大半は古いモデルのMiBand 2に頼る状況が続いていますが、2017年同社はその後継機種としてMiBand HRXとMijia Smart Shoesというスマートシューズを投入しています。その他、子供向け腕時計型デバイスであるMitu Kids Watch 2も発売しています。同社は目下ウェアラブルデバイスではトッププレーヤーの一画を維持していますが、その出荷は中国本土向けが約85%を占めています。


Garminの出荷台数は前年同期比4.7%増となりました。Fitbit同様、同社はフィットネストラッカー製品に大きく依存しており、同社のベーシックウェアラブル製品ブランドの「vivo」は、今四半期100万台以上の出荷を達成しました。この「vivo」ブランドとハイエンドの「fénix」ブランドにより、スマートウェアラブルも100万台を初めて突破し、ベーシックウェアラブルを上回る成長を達成しました。


Huaweiは最近の第3世代のリストバンドが中国で人気を獲得したことが、同社が国内で第2位のウェアラブルベンダーになることに貢献しました。また、同社の対前年成長率はトップ5の中で最大のものです。しかし、同社は中国市場にフォーカスしているため、それ以外の市場では出荷が2%減少しました。このことはHuaweiがウェアラブルデバイスの世界的なブランドになることの障害要因となっています。


今回の発表はIDCが発行する「IDC Worldwide Quarterly Wearable Device Tracker」にその詳細が報告されています。


※本プレスリリースは2018年3月1日の米国IDC(マサチューセッツ州 フラミンガム)による発表の日本語訳をベースとしています。



(※詳細については へお問い合わせ下さい。)




<参考資料>

2017年第4四半期、世界トップ5カンパニー出荷台数(単位: 百万台)および対前年成長率
2017年第4四半期、世界トップ5カンパニー出荷台数(単位: 百万台)および対前年成長率
Source: IDC Japan, 3/2018

2017年(通年)、世界トップ5カンパニー出荷台数(単位: 百万台)および対前年成長率
2017年(通年)、世界トップ5カンパニー出荷台数(単位: 百万台)および対前年成長率
Source: IDC Japan, 3/2018

2017年第4四半期、国内トップ5カンパニー出荷台数(単位: 万台)および対前年成長率
2017年第4四半期、国内トップ5カンパニー出荷台数(単位: 万台)および対前年成長率
Source: IDC Japan, 3/2018

2017年(通年)、国内トップ5カンパニー出荷台数(単位: 万台)および対前年成長率
2017年(通年)、国内トップ5カンパニー出荷台数(単位: 万台)および対前年成長率
Source: IDC Japan, 3/2018

注: IDCではシェアの差が1%以下の場合は、統計上同順位と見なしています。


Notes:
· 「カンパニー」とは、IDCの調査レポート期間において、期間内に発生した買収・統合の結果を反映する財務・法務的な企業ないし企業グループを指します。IDCではあたかもこの企業グループが過去全ての調査期間に渡って存在していたかのごとく取り扱います。こうすることで、買収・統合前後の成長率などのトレンド分析が簡単、明瞭になります。なお、カンパニーにはOwnershipが含まれますが、持ち株会社のように実質的に事業を行っていない会社は、除外します。
· 端数処理(四捨五入)の影響により合計値の末尾が一致しない場合があります。

 

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