|
IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、国内プライベートクラウド市場予測を発表しました。これによると2010年の国内プライベートクラウド市場規模は1,646億円となりました。国内プライベートクラウド市場は経営戦略に基づくITの効率化と、ITを活用した新規事業の基盤として、急速な拡大が見込まれます。今後の国内プライベートクラウド市場は、2010年~2015年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate) 41.7%で推移し、2015年の市場規模は2010年比5.7倍の9,406億円になるとIDCは予測します。
現在、IT戦略に長けた一部の企業が、経営戦略を支える俊敏性を持ったIT基盤としてプライベートクラウドの導入を進めています。一方、多くの企業では、ITの効率化のためにITインフラストラクチャの仮想化/統合を進めるものの、仮想化したリソースを「サービス」として扱い、柔軟性/迅速性/運用性を高めるプライベートクラウドの導入には消極的な姿勢が見られます。プライベートクラウドの導入には仮想化環境に対する追加投資や新技術の習得が必要であり、ユーザー企業の「攻め」のIT戦略が求められています。
一方、ITインフラストラクチャの仮想化/統合の普及は、管理すべき仮想マシンを急速に増加させ、システムの運用管理を複雑化し、大きな課題となっています。この課題を解決するためにはプライベートクラウド化が有効です。現在、仮想化環境の運用管理ソフトウェアやクラウド構築/運用サービスは急速に発展しており、2012年以降、「仮想化からプライベートクラウドへ」が進むとIDCではみています。
2011年以降の国内プライベートクラウド市場において最も高い成長を遂げるのは、コミュニティクラウドサービスです。現在のコミュニティクラウドサービスは、既存の産業特化型ソリューションのクラウド化(共同センター型)が成長を支えています。一方、2014年以降はクラウドの活用によって新しい価値を創造する事業、たとえばスマートシティのような社会インフラ事業や、異業種連携の業際クラウドが大きく成長するとIDCはみています。
国内市場では、ITの効率化に対する手段としてクラウドが注目されています。しかし、ITの効率化はIT予算の最小化が重要視され、クラウド導入ではなく仮想化/統合にとどまり、経営戦略と乖離することがあります。IDC Japan ITサービス リサーチマネージャーの松本 聡は「クラウド化はITの効率化(手法の改善)だけではなく、業務内容/目的(やる事)の変革に有効な施策である。クラウド化では手段の目的化を回避し、経営戦略から求められる達成基準を明確にし、目的指向を持つことが重要である」と分析しています。
今回の発表はIDCが発行したレポート「国内プライベートクラウド市場 2010年の実績と2011年~2015年の予測」(J11591001)にその詳細が報告されています。本レポートでは、国内プライベートクラウド市場の概況や動向を分析し、配備モデルおよびセグメント別に2010年の実績と2011年~2015年市場予測をまとめています。また、ユーザーアンケート調査の結果を分析しています。
(※レポートの詳細については
へお問い合わせ下さい。)
<参考資料>
国内プライベートクラウド市場 配備モデル別 支出額予測、2010年~2015年

| Notes: |
 |
エンドユーザー支出。 |
 |
BPOとして提供されるサービスは除外している。 |
 |
配備モデルの概要 |
| |
 |
オンプレミスプライベートクラウド: IT(リソース)資産はユーザー企業が所有し、専有利用する。 |
| |
 |
ホステッドプライベートクラウドサービス: IT(リソース)資産は事業者が所有し、個別企業/企業グループ内で専有利用する。 |
| |
 |
コミュニティクラウドサービス: IT(リソース)資産は事業者が所有し、コミュニティ(メンバーシップ制)に属する複数の企業/企業グループに対してサービスを提供する。業界特化型クラウドまたは共同センター型クラウドとして提供されることが多い。 |
Source: IDC Japan, 9/2011
|